トラウマ・・・自律神経失調症とは

トラウマ

身体の体内には、数多くの神経細胞が電気配線のように張り巡らされており、様々な神経系統が存在します。
特に感情、ホルモン分泌など生命維持に関わっているのが自律神経です。
自律神経は、一般的には大きく「交感神経」、「副交感神経」といった相対する働きをもつ神経系統に分けて考えられています。
昼間は活動に関わる交感神経が働いて覚醒状態に、夜は休息に関わる副交感神経が働いて睡眠状態になり日中リズムにあわせて人体の生体機能も働いています。

しかし、このリズムが崩れ乱れてしまうと、精神面と身体面に不調が生じてきます。
軽い症状だと、数日間の肩こり、頭痛、疲れ、めまい、冷や汗、耳鳴り、下痢、便秘症状、イライラ、憂鬱などが起こります。
これらの諸症状が2週間以上続き、内科の検査で何も異常が見当たらない場合に「自律神経失調症」となります。自律神経失調症は上記の症状の総称で、診断名ではありません。
自律神経失調症は、家庭、学校、会社のストレス、環境、生活習慣、心理的ストレスなどによって起こります。
うつ病といった気分障害も検査でも検出できない点や、感情コントロールも思うようにいかなくなることから、自律神経失調症の仲間とも捉えられます。気分障害の場合は、さらに神経伝達物質の異常を伴ない、イライラや気分の落ち込みといったメンタル面的な部分の症状が大きく表れます。

ストレスが原因で起こる心理、身体面にでる後遺症には、恐怖体験による「PTSD」、過干渉な親、学校、会社生活で慢性的ストレスによって高まる「解離性障害」が知られています。
「PTSD」は、交感神経が高まることで、過覚醒(不眠)、緊張、あがり症、赤面、多汗、ドライアイ、フラッシュバックといった後遺症が症状を残し、「解離性障害」では、副交感神経が高まり、過眠、現実感の喪失、失感症状、無気力感、頭がぼんやりする感覚(離人症)、意識が身体から離れたような症状を伴います。

日本では一般的に、自律神経は交感神経のみが高まることで自律神経失調症が説明されることが多く、解離が起こることで副交感神経が優位に働くことについてはあまり説明されず知られていません。
そのため、あいまいな解釈で説明がされることが多々あります。
なぜストレスがかかることによって副交感神経が優位になるのかを上手く説明した理論として、1990年代に西洋で唱えられた「ポリヴェーガル理論」というものがあります。日本ではあまりまだ知られていないので、自律神経や精神疾患について多くの誤解を生んでいる部分もあるようです。

ストレス、悩みも軽いのに落ち込みがずっと続くうつ病(定型)は、副交感神経が優位な症状がみられますが、この説明もポリヴェーガル理論を利用することでうつ病のメカニズムも矛盾なく説明することが可能になっています。

交感神経優位タイプ

不眠、パニック障害、恐怖症、焦燥感、あがり症、赤面症、多汗症、非定型うつ、社交不安障害(SAD)、全般性不安障害(GAD)、チック・トゥレット障害、フラッシュバック、ADHD,癇癪、非定型うつ病、線維筋痛症、高血圧、ドライアイなど

副交感神経優位タイプ

過眠、倦怠感、無気力、憂鬱感、失感感情、解離性障害(離人症、健忘、同一性障害)、低血圧、乾燥肌など

また、上記のような自律神経失調症の症状が出た結果、日常生活や社会生活が制限されるケースが多くあります。めまいや頭痛などの症状の為に、「朝会社に行けない」、「家事ができない」状態になり、外出できなくなったり、家に引きこもりがちになります。
症状がつらくても、内科や耳鼻科など体の病院にかかっても、検査では異常がないといわれるため、症状を我慢し続けたり、日常や社会生活でできることが減ってしまう期間が長くなってしまう場合もあります。周りから気づいてもらえないパターンが多く、症状が多岐にわたるために、症状がつらいとより強く感じやすいのが特徴です。
精神医療においては、主に抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬)が処方されることが多いのですが、安易に長期処方され、それが原因でうつ病、パニック症状などに発展するケースも多いようです。
うつ病だけでなく、パニック障害、全般性不安障害、恐怖症、摂食障害、双極性障害、統合失調症、不眠症なども自律神経失調症と深い関わりがあります。
基本的には、生活習慣や環境を整えることも大切ですが、催眠療法、マインドフルネス瞑想、呼吸法、リラックスした音楽を聴くことで自律神経を整え、これらの症状を緩和、解消していくことも可能です。

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