自律神経を整えることは、健康、人生、性格に大きく影響してきます。ここでは自律神経を整えることを中心にした健康豆知識についてのコラムを書いていきます。
脳を鍛えることの重要性
いきなりですが・・。
心は何処にあると思いますか?
「胸」だと思っていませんか?
実は心は「胸」ではなく「脳」にあるのです。
脳には健康と体調面をコントロールする「自律神経」と、精神状態に関わる「脳内神経伝達物質」が分泌されており精神(心)と健康を司っています。脳の働きがよいと心と体調も優れますが、脳の働きが低下すると反対に心が病み健康面にも多くの悪影響がでてきます。
「心」と「健康」を健全にしていくためには、まず何より「脳を鍛えていくこと」が最重要になっていきます。
今まで、胸に意識を向けていた方は、
「頭をよくするんだ」
と意識して取り組んでいくといいですね。
私もいろいろと心理学の本読んだり、
自己啓発に取り組んだりと勉強してきましたが、
結局
「脳の働き」
をよくすることが一番!
ということが体感的にも分かりました。
で、その中でも脳でコントロールされている
「自律神経を整える」
ことは本当に大切だな~と感じています。
自律神経が乱れるとどうなるか
「自律神経」とは覚醒時に優位に働く「交感神経」と睡眠時に優位に働く「副交感神経」が日中リズムに従い交互に働いている神経系統のこと。体調管理のキーも自律神経の働きが大きく関わっています。
自律神経系のバランスが崩れてくることで、次第に血管中の血流も悪くなり次第に「ドロドロ血」になり、栄養素や酸素も上手く身体の細胞内へ行き届かなくなってくるので、新陳代謝が低下して肌のつやや潤いもなくなってきます。動脈硬化、心筋梗塞、高血圧の危険性が高まり、老化も進みやすくなります。さらには、イライラや憂鬱感が増すなど精神面にも悪影響がでてきます。
自律神経失調症とは
自律神経が乱れてくると現れてくる代表的な症状が「自律神経失調症」です。
よく聞く名前ですが、果たしてどのようなものでしょうか。。
仕事が忙しすぎて疲れた。
運動して疲れた。
といった「疲れ」はどなたも経験したことがあるでしょう。
このような疲れはだいたい、数日休んだり、栄養をきちんととれば疲れが取れます。
このような場合はとくに軽く自律神経が乱れた状態ですぐに戻ります。
しかし、
「なんにもしてないのに疲れがとれないな~」
「肩こりや頭痛が慢性的に続く・・」
といった場合は、自律神経が乱れている可能性があります。
2週間以上、身体に異常はないのに頭痛、肩こり、疲れ、眠気、不眠など慢性的に続く不調がある場合「自律神経失調症」といいます。
自律神経の乱れ方のパターン
自律神経の乱れ方にもいろいろなタイプがあります。
昼夜逆転タイプ
昼魔は交感神経が通常働いているのに副交感神経が優位になる「昼夜逆転パターン」。この場合はだと昼間も睡眠状態が優位になっているので昼間は眠く、夜は目が覚めるというパターンです。
アンバランスタイプ
交感神経あるいは副交感神経のどちらかが優位に過剰に働きすぎたのが「アンバランスタイプ」です。この場合は、肩こり、不安、不眠、過眠といった症状がでてきます。
トータルパワー不足タイプ
全体的に自律神経の働きが弱くなっている「トータルパワー不足タイプ」です。無気力、あまり生気が感じられない状態になります。
自律神経が乱れるとおこる症状
自律神経が乱れてくると、メンタル(心)、体調(健康)面にも不調が生じてきます。
自律神経は交感神経あるいは副交感神経(厳密には背側迷走神経複合体)どちらに偏りすぎても症状が悪化します。
交感神経が優位になると
頭痛、肩こり、不眠、発汗、赤面、めまい、耳鳴り、ドライアイ
不安、緊張、イライラ、怒りっぽくなる
副交感神経(背側迷走神経複合体)優位になると
無気力、憂鬱、乾燥肌、頭がぼんやりする、集中欠如、忘れがち
覇気がなくなる、虚無感
自律神経失調症
慢性的に上記の症状が2週間以上続くものが「自律神経失調症」です。
朝起きにくい、夜眠れない、疲れやすい、生活リズムが上手くいかない、少しイライラするといった諸症状がでますが、気分的な不快落ち込みはなく、体調面に主にでてくる症状です。
不安障害(パニック障害)、摂食障害
近年増え続けているのが、交感神経が過剰に高まった「パニック障害」や「摂食障害」です。特にトラウマを抱えていなくても発症する人が増えてきていることから、生活環境の変化がもたらしているものと考えられます。
気分障害(うつ病、双極性障害)
自律神経神経失調症に、さらに脳内神経伝達物質の低下が起こったのが「うつ病」や「双極性障害」といった「気分障害」です。「自律神経失調症」は主に身体的な諸症状にでるものですが、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンといった精神状態(心)に関わる脳内神経伝達物質の異常が起こることで、「心の病」を生じるのが気分障害です。
自律神経失調症にはそれほど葛藤はありませんが、気分障害の場合は心の面に大きな葛藤を生じて感情と体調面のコントロールが思うようにいかず、常に心と身体の面に不調を生じる障害であることが大きな違いです。
生活習慣、服装、生活リズムなどが大きく乱れて、生活面、人生にも大きな支障がでてきます。
自律神経を乱す要因
自慰津神経を乱れさせていく要因がストレス、あるいはトラウマ(心の傷)です。
虐待、ネグレクト、両親の夫婦喧嘩、親の過干渉といった家庭内ストレス、いじめなどの学校環境といったいくつかのトラウマ(複雑性PTSD)を重ねていくことで次第に自律神経が乱れていき、成人期には気分障害(うつ病、双極性障害)を発症する率が高くなります。単一のトラウマだけでは発症はしないと言われています。
その他、HSP気質など感受性が高いとストレスを感じやすいので遺伝的なものに左右されやすくなるのかもしれません。また、生活習慣の乱れ(昼夜逆転)、食生活(水分が足りないなど)、生活環境(電子機器による電磁波やブルーライト、騒音)などの影響もあります。
女性の場合は出産などのストレスで自律神経が乱れやすくもなってきます。(産後鬱・マタニティーブルー)
また、加齢によっても自律神経を乱れてくる(更年期障害)ので、高齢になるほどストレス管理には注意が必要になってきます。
自律神経を乱れをいかに抑制できるかが人生に繋がる
以上、まとめると、精神(心)と身体のコントロールは、「自律神経」で行われているため、自律神経の乱れをいかに抑えるかが心と健康のカギを握ってきます。
しかし、不運にも機能不全家庭のストレス環境や親の愛情を十分受けられなかった人達は、成人した段階で自律神経失調症を患い、何等かのきっかけでうつ病を発症しやすいリスクを伴っています。うつ病を発症すると、心と身体の制御が上手くいかなくなり、仕事面、恋愛、結婚などにも影響し人生を台無しにしてしまう危険性も秘めています。
脳に蓄積されたストレスやトラウマを浄化して自律神経を整えていくと、うつ病などの精神疾患を解消されるばかりでなく、発症リスクを下げることも可能です。自律神経の働きを健全にしていくことで、心も身体も良好な方向へ向かい人生も開けてくるようになります。
参考図書:「眠れなくなるほど面白い自律神経の話」
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