23.メランコリー親和型気質の解釈の変遷

精神医療のこと
Fall melancholy mood concept. Wistful woman sitting near window and looking at autumn landscape outside in rainy day. Copy space.

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メランコリー気質

うつ病になりやすい気質としてメランコリー親和型がよく知られています。
これは従来型と呼ばれてますが、よく日本の教科書では
・若年層20~30歳:非定型うつ(ディスチミア型)
・中高年層30~50歳:定型うつ(メランコリー親和型)

と記載されています。

抗うつ薬は、メランコリー親和型タイプをもとに開発された薬。
その後、抗うつ薬が効かないタイプが非定型タイプとして知られるようになります。
さらに、2005年頃あたりから新型うつ(メランコリー型)がメディアで登場します。

定型うつ(メランコリー)
常に憂鬱、無気力
過眠
休日はだいたい寝る

非定型(ディスチミア)
不安が強い
不眠
休日はリフレッシュで
外に出かける

新型うつ
仕事中は何もしない
よく食べ肥満型
よく休職する
都合が悪いと「鬱だから」
が口癖
自己アピール得意

テレンバッハのメランコリ―気質定義と日本での解釈の違い

「メランコリー親和型」の、その気質は「勤勉、几帳面、真面目」とされています。

1.責任感が強い
2.ささいなことでも気楽に考えられない
3.仕事は真面目にこなす
4.頼まれ事を断れない、結果仕事を自分で抱えすぎる
5.周囲に必要以上に気をつかい、己を殺してでも集団を大切にする
6.時として他人にまで全体傾向を強要する
7.自分が形成した秩序を乱されることを特に嫌う
8.形成された秩序にこだわりすぎて逃げ道を作るのが下手
9.例外に柔軟に対応するのは苦手
10.頑固
11.近親者に厳しい
12.自分に過度の道徳性を望み、水準を達成できないと負い目を感じる
13.無駄に良心的
14.他人と対立するのはイヤなので、謝るのはいつも自分
 先に折れるし我慢する

私もメランコリー気質でしたが、だいたい該当してます。
古い日本人的な考え方してるなーと言われたこともあります。
「No」といえないお人よしなところがありますね。

しかし、この日本で広まっているメランコリー型の性格は、
提唱者テレンバッハの定義していたものとは違うようです。

この定義が日本に伝わったのは1970年前後。
日本に輸入された際にかなり改変されたようです。

日本で解釈されているのが
勤勉、几帳面、真面目
他者への配慮が行き届いて、円満な人間関係を保とうとする”
性格だと理解されました。

しかし、テレンバッハの定義したものは
極端すぎる几帳面さのため煙たがれるタイプ
だったようです。
几帳面さ以外にはこれといった長所もなく、
帳簿を付けるような仕事には向くものの、
融通が利かず独りよがりと言ってもいいくらいで
社会生活には適していないタイプなのだそう。
(テレンバッハ著 「メランコリー」より)

テレンバッハが診断したのは入院レベルの本当に重症レベルだったようです。
やや、頑固なアスペルガー症候群のようなタイプに似ているところがあります。
日本に広まっているメランコリータイプは、アスペルガーより軽めのアスペルガー受動型あるいはHSPタイプがよく合ってる感じがします。だいたい、温和でやんわりとソフトな感じのタイプの人が多いですね。

アスペルガー症候群の定義も、もとはロボットのようなタイプの自閉症でしたが、ローナーウィング博士によって拡大解釈されていったのと似ています。HSP(ハイリ―・センシティブパーソン)も違って解釈されているようです。人から人に伝えられるときは、時代とともに広がっていくほど破壊されて伝わっていく法則があるように思います。

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